時々考えさせられる事ですが、今日もまた同じようなアスリートに遭遇しました。

シニアリーグの強豪チームで抑え投手をしているK君。2年前の中学1年生の時にリトルリーグからシニアリーグに上がった際、投球過多が要因でリトルリーガーズ・ショルダー(上腕骨骨端線離開)を患い、その時私のところで回復期間中に体幹強化や柔軟性の改善、下半身の使い方を主にした投球フォームの修正に取り組んでいたことがあります。

その彼のお父さんから営業時間終了間際にどうしても今日見てもらえないだろうかと連絡が入り、何かあったのだと感じ営業時間は過ぎてしまいますが来てもらいました。

今回は肘が痛いと。話を聞いてみると4月から関東予選、その後全国大会にも出場しチームは勝ち上がり優秀な成績を収め、その後もGW中試合が続きGW最終日についに肘痛を発症してしまったようです。

医療機関は受診したがまだ精査はしていないため確定診断は出ていないようです。診察後リハビリ室で投球フォームの指導があったそうです。指導内容を聞いてみると「グラブ側の引きが悪いから」ということで指導を受けたらしいのですが、なぜグラブの引きを改善しなければいけないのか説明がなかったようで、本人はフォームを修正されることに納得していないようで否定的なコメントを私に言ってきました。

納得できない理由を要約すると、現在夏の全国大会予選期間中。以前私のところで教わった投球フォームが感覚的に合っていて球速も5~6Km上がったようです。

このようなケースの場合、私はドクターの確定診断が出ないうちに施術やリハビリを開始することは避けることにしています。今回の肘痛の原因と思われるのは投球過多による特に肩甲帯を含めた上肢の機能低下によるところが大きく影響しているのであって投球フォームにある問題点を抱えているのではないように問診や簡単なチェックから感じています。私からはお父さんにできる限り早く精査を受け今後の野球人生に影響が出ないようにすることが大切ですとアドバイスをしました。それから私の守備範囲ならばサポートさせていただきますと伝えました。

現在大会期間中の時期なのか、現在の投球フォームで選手が問題と感じているポイントがあるのか、あるとしたらフォームの改善を望んでいるのか、などしっかりと話し合うこともせずに肩痛や肘痛を発症すると直ぐに投球フォーム修正が必要と考えている理学療法士やトレーナーがもしいるとしたらそれは問題です。

医学的に体に負担の加わる投球フォームの場合には、当然投球フォームの修正をすべきだと私も思っています。しかしその場合でも、機能の改善や体力の向上に伴い介入しなくてもフォームの改善や疼痛が軽減・消失した症例を多々経験しています。

私が言うまでもないことですが、投球フォームへの介入にはしっかりとした説明と選手からの同意が必要と感じています。