アメリカの投球障害調査
ユース期における投球障害のリスク要因と危険率
アメリカのアラバマ州で野球を行っている9歳から14歳までの481人を対象にした投球障害に関する調査があります。この調査方法は、電話による聞き取り調査、クリニックでの診察時の問診によっておこなわれ、その結果をまとめたものです。
調査結果によると、
➣ 年間100イニング以上登板することによって、肩関節・肘関節の障害危険率は3.5倍高まる
➣ 骨端線(骨が成長する部分)が閉鎖する前にカーブを投げると、肩・肘関節の障害危険率が1.6倍高まることを指摘しています。
成長期の投球障害予防のポイント
➣ 投げ過ぎに注意し、変化球の投球開始年齢に考慮する
変化球を習得する推奨年齢
U.S.A .Baseball Medical & Safety Advisory Committee 1996年(全米ベースボール医学&安全顧問委員会)
ストレート 8歳
チェンジアップ 10歳
カーブボール 14歳
ナックルボール 15歳
スライダー 16歳
フォークボール 16歳
スプリットボール 16歳
スクリューボール 17歳
野球肩・野球肘の治療
参考文献
Fleisig, et al: Risk of Serious Injury for Young Baseball Pitchers A 10-Year Prospective Study Am J Sports Medicine 2011,39(2), 253-257